北海道遠征の本命はカムイミンタラ(神々が遊ぶ庭)に生息する高山蝶3種に会いに行くことだ。
大雪山登山は2日目に予定していたが、生憎天気が悪く、残す1日に賭けることになった。当然のことながら、天候に左右されるが、噂では晴天率は低いとされる。
朝4時過ぎには帯広のホテルを出発し、登山口の銀泉台に着いたのが午前6時30分。天気は雲一つない快晴だ。しかし、帰りのフライトの関係で、生息地での滞在時間は長くても2時間取れるかどうかの強行軍となりそうだ。
慌てて支度をして、少しでも滞在時間を長くしようと足早に山を登り始めた。途中からはほとんど雪渓を登るという、今までに経験したことのない登山だ。
maedaさんのアドバイスで、あらかじめアイゼンは用意していた。
雪渓の上は、岩がゴロゴロしているガレ場などの登山道より、恐怖心さえ取り除けば意外と歩きやすい。
ハイマツ帯を抜け、午前8時には平坦なコマクサ平に到着した。
荒涼とした「神々が遊ぶ庭」には、すでにウスバキチョウやダイセツタカネヒカゲの姿がある。長年温めてきたものが現実となった。
平日とあって登山者も少なく、人影を見掛けなかったが、すでに蝶の撮影に興じている集団があった。向こうから近づいてくる人に見覚えがあり、なんと蝶類保全協会のIさん、『
蝶鳥ウォッチング』のyodaさん、『
但馬の蝶・播磨の蝶』のTさんだ。まさかこんな所でご一緒するとは・・・神々が遊んでいるかと思ったら、仲間が蝶と戯れていた。
Iさんが「羽化直のウスバキがいますよ。」と教えてくれ、難なく目的の一つを達成できてしまった。
D90+SIGMA 17-70mm
Iさんは、もっぱら魚眼で撮影を楽しんでいる。
D70+TAMRON 90mm
バックに写るIさんは終始笑顔であった。
Caplio GX8+魚露目8
yodaさんが、さらにもう一頭、羽化直後の雄を発見してくれた。
D90+SIGMA 17-70mm
山頂部は風が強く、羽化した個体は強風に耐えながら翅を伸ばしていた。
D80+SIGMA 70-300mm
D90+SIGMA 17-70mm
黄色に赤紋が何とも美しい。こんなシーンに巡り合えて感激だ。
コマクサも咲き始め、雌の姿も見かけることができ、丁度良いタイミングで訪問できた。
D80+SIGMA 70-300mm
D80+SIGMA 70-300mm
短時間でウスバキを撮影出来たのも、生息地でお会いした皆さんのおかげでした。感謝です。