本格的な成虫シーズンを迎え、早速、神奈川のギフチョウを見に出掛けた。
既に仲間のレポートで発生状況を確認していたが、2月の大雪が影響してか、麓付近での発生は遅れているようだ。
本日は気温が低くギフ日和とは言い難いが、日差しは十分ある。麓は素通りして、山中のポイントを目指した。山頂部は撮影者が大勢集まっていることが予想され、中腹の尾根筋で待つことに。
すでにここにも数人の撮影者が陣取る。
この頃になると、にわかに雲が湧き始め日差しを遮り始めた。厚手の上着を着ていても寒さを感じる程だ。しばし太陽が顔を出すまで待つことにするが、分厚い雲の領域が太陽に向かって流れ始め、やがて空の大半を覆い尽くしてしまった。春先の不安定な天候には毎年泣かされる。倒木に腰を下ろして30分程静かにその時を待っていた。
やがて雲の切れ間がやってきて日差しが注ぐようになってきた。気温が徐々に上がり始めると、どこからともなくギフが目の前に姿を見せた。
D80+SIGMA 18-250mm
この瞬間は何にも変えがたいものがある。枯れ葉の上に静止するありきたりのシーンしか撮影出来なかったが、シーズンの皮切りとしては満たされた思いだ。
その後、再び雲が日差しを遮るようになり、ギフが姿を見せることはなかった。
時折注ぐ日差しに反応するミヤマセセリなどを撮影し山を下りた。
D80+SIGMA 18-250mm
D80+SIGMA 18-250mm